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2.2019/08/21 [笑う小説]

2.俺はぼんやりと目を覚ましていた。いつもの天井が見える。と、同時に、銭湯から始まった出来事が、頭の中で走りまわり、あの黒い塊が腹から突き出た時のショックが体を強ばらせた。
体を起こして腹を見ようとしたら、「よう、元気」と。男のガラガラ声だ。見ると美人だ。しかし、鼻の下に髭が生えている。細いがひげだ。綺麗に八の字をかいている。再び頭が混乱してきた。
「キー君は誰だ」声がハスキー声になっていた。
「いやぁ、驚かしてごめん。下を向いていたものだから、頭であいさつしてしまった」と、言うと同時に体を回して黒い後頭部を掌で叩いた。
俺の頭が、腹から出てきた黒い塊と目の前の黒い頭を比較していた。答えは出ない。
「思い出してくれたかな。こいつが最初に出てきたんだ」と言いながら、そいつは後頭部をピタピタと掌で叩いた。
「俺の腹から出てきたのが、あんたの頭だというのか」
「ああ、俺の頭だ」
「でも、その体はどこから来た」
「なにを言っている。頭と体はたいてい繋がっているんだ」
「う~ん、それはそうだけど、なんで俺の体から出てくるんだ。まさか俺の子供か、俺が産んだのか。だとしたら、俺は誰かに寝ている間に、犯されてしまったのか。いやだよー」
「あのね~よく考えてくれよ。俺は赤ん坊じゃないだろう」
「う~ん、赤ん坊じゃない。だとしたら、誰なんだ」
「じゃあ、自己紹介をする。本当のことを言うぞ、驚くなよ。俺は、この世界の人間じゃない」
「う~ん、人間じゃないのか。じゃあロボットか」
「お前の日本語おかしいぞ。俺は、お前達とかなり違うが人間だよ。この世界の者じゃないんだ」
「この世界の者じゃないけど、この世界にいるわけだな。じゃあ、どこの世界の人間なんだ」
「なんか変なとこに来てしまった。俺がいた世界と言うのが、これが説明できないんだ」
「なんでだ」
「いやぁ、よくわからないんだ」
「つまり、お前は馬鹿だという事か」
「まあな」
「最初にここに来たんだろう。じゃあどうでもいい奴を送り付けたわけだ」
「まあ、そういう事になるな」
「お前可哀そうなやつだな。なんかうまいものでも食いに行くか」
「うれしいな、あんたいい奴だな、どっかおかしいけど。よろしく頼む」
「おう、まかしとけって」
解説:SFの話をしようと思っていたのだけれど、なんかそれてきてしまいました。この物語はどうなってしまうんでしょう。

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