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366 2019/08/19 月 [笑えるショートショート]

366 語田早雲です、話に入ります。
幽霊の噂がある脇道に止められた真夏の夜の車中にて。
「キャー気味が悪いわ、何か変よ」
「そう言えば腐っているような臭いがしたね」
「えっ、寒気はしたけど臭いはしないわ」
「寒気ってほどじゃないだろう、確かに温かくはなかったが」
「あなたって変よ」
「お前だって変だ」
「なによ。こんなことで私たちがいがみ合っていたら、もしかして出てくるかもしれないは」
「なに言っているんだ、もう何もないよ」
「あなたって、私の言っている事にいちいち逆らうのね」
「ゆぅッ、喉がつかえた」
「それって、幽霊の仕業よ」
「バカを言うな、ゆで卵の仕業だ」
慣用句:気味が悪い。
意味: なんとなく恐ろしい。なんとなく気持ちが悪い。

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365 2019/08/16 金 [笑えるショートショート]

365 語田早雲です、話に入ります。
「あなた~」
「どうした、会社に電話するときは問題が起きた時だけにしろって言っているよな…」
「良夫が、学校で大変なことをしてしまったのよ、どうしてあんな事をして、ウワ~」
「なにがあったんだ、良夫は大丈夫か」
「良夫は大丈夫よ、でも他の子供たちがみんな殴られて、頭にこぶを作って泣いているって、先生から電話があったの」
「学校でなにがあったんだ」
「良夫が、あんなやさしい良夫が、急にクラスの皆の頭を殴り始めたのよ。どうしてこんなことが起きたのか分からないわ」
「良夫は先生に、何か言っていないのか」
「言っているわ、父さんに教わったって。あなた人を殴る方法でも教えたの」
「馬鹿を言うな、人を殴る方法なんて教える訳がないだろう」
「じゃあ、どうして人にやさしい良夫が、みんながいやがることをしたの」
「あっ、あれか」
「なに」
「人の嫌がることを進んでする、人になりなさいって言ったんだ」
「学校に電話してください」
「はい」
訓示:人の嫌がることを進んでする。
意味:不平を言う前に進んで行動しようという意味。

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364 2019/08/15 木 [笑えるショートショート]

364 語田早雲です、話に入ります。
「吉沢君、君もとうとう物になったね」
「えっ、僕がですが。僕はなっていません」
「そんな事ないよ」
「先生お言葉ですが、吉沢君は物になっていません」
「君、いくら友達だといっても、言って良い事と悪い事があるんだぞ」
「先生こそ、何を言っているんです。人として恥ずかしい事を言わないでください」
「君たち何か、おかしいぞ、さてはあの論文は、二人でまとめたのか。そんなことじゃ、二人とも、この研究室に置いておけないな。物になるどころか、研究者にも成れないね」
「えっ、研究者より物の方が価値があるんですか。その物ってなんですか」
「あっ、そう言う事か。二人とも物を知らなかったのか」
「はい」
「しかし、考えてみるとこの物は説明が難しい。人間が物になったら、一体何になるんだ。人造人間になる訳はないし、う~困った」
慣用句:物になる。
意味: 物事が完成する。ひとかどの人物になる。

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363. 2019/08/14 水 [笑えるショートショート]

363 語田早雲です、話に入ります。
「あのう、見て見ないふりをするという言葉がありますよね」
「ええ、ありますが、それが何か」
「実は、わたくし恥ずかしいんですが、身につけたいんです。出来ないでしょうか」
「心の病なんでも相談室という看板で、相談事を解決している私どもに、できないものはありません。御引き受けさせていただきます」
「ありがとうございます」
「なんのために、見てないふりを習得したいのですか」
「実は私、考え事をする時に人の顔を見つめているんです。やめようとしても止められなくて、困っているんです。会社内でも気味悪がられて、評判が悪いんです。特に女性から嫌われています。上司の方からも注意されていて、そろそろやめないと首になるかもしれません」
「あなたは人の顔を見つめている時、顔を意識して見ています」
「それが、考え事に夢中で、全然見ていないのです」
「それじゃあ、見ていないのに見ないふりをすることになりますよ」
「あっ、どうしたらいいんでしょう。助けてください、お願いします」
「失礼ですが、あなたは女性の顔をじろじろ見たことはあるんですか」
「いえ、恥ずかしくてそんなことできません」
「男の人の顔も同じですか」
「はい、そうです」
「だったら、今度からはじろじろ見るようとしてください」
「そっ、そんなことできません」
「いえ、そうしてください。そうすれば、見つめかえされたあなたは、恥ずかしくて、目をそむけます。そして、辛いでしょうがまた見るのです。何度か続ければ、見て見ないふりができるようになります」
「頑張ってみます」
心の病なんでも相談室は、今夜もお客の望みを解決した。会社を首にならない方法については、相談されていなかったので、当然していない。
慣用句:見て見ないふりをする。
意味: 実際には見ていたのだが、見ていなかったように振る舞う。

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362  2019/08/09 金 [笑えるショートショート]

362 語田早雲です、話に入ります。
笑話が思いつかないので、へんな話をします。三十ちょっと前のことです。その頃インドのヨガや呼吸法などに興味を持っていて、その手の本を良く読んでいました。呼吸法に興味を持って、本のやり方など無視して、寝る前に自分なりの呼吸法で、毎日励んでいました。呼吸をゆっくりおこなう方法を続けて、一ヶ月ほどたつと、吸って吐く一回の時間が一分にほどになったと感じるようになりました。体も動かせませんし、時間を測る物もありませんから、思い込みだったかもしれません。
しかし、その思い込みのために、より難しい事に挑戦しました。それは心臓の動きをゆっくりにさせることです。布団にくるまって、心臓の動きを、感じるまでに時間が掛かりました。心臓の鼓動を感じられるようになり、呼吸法と同じように鼓動に意識を集中し、ゆっくり動くように意識しました。
そして、何日かけたか忘れましたが、鼓動の動きがゆっくりと動くようになりました。心臓をコントロールできるようになりました。そうするとさらにゆっくり動くようにできないかと思い。思いを心臓に伝えると、重いが伝わりました。
そんな時、調子になってしまって、心臓の動きを止められないかと思い、深い考えもなしに、やってしまったのです。出来ました。心臓が止まったのです。鼓動を感じなくなりました。自分の能力に感動しました。と、同時にとてつもない不安にかられました。心臓はどうやって動かせばいいんだと、焦りました。 
が、体は動きません。長い間時間をかけて体を動かさない訓練をした状態なので、容易には動きません。時間が、すごいスピードで進んでいるように感じます。 
ああもうだめか、と思うと同時に体が大きな息を吐きだしました。そんなわけで、こんな話を書くことができます。
みなさん、どんな事をしても良いですが、心臓を止める訓練だけはしないでください。経験者からの忠告です。この話は信じてもらえないかもしれませんが、本当にあったことです。人間と言うものは色々なことができます。あなたも何か挑戦してみてください。呼吸をゆっくり吸うようにすることはお勧めです。
 来週は、14日から始めます。

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361. 2019/08/08 木 [笑えるショートショート]

361 予定 2019/08/08 木
「吉崎、お前もとうとう口が滑ったな」
「いえ、俺の口は滑っていません」
「バカ野郎、三日前の晩、山田のアパートに行ったと今言ったじゃないか」
「はあ~、それのどこが俺の口が滑った事になるんです」
「アパートで殺された山田と一緒にいたのがお前しかいないんだよ」
「あの晩、俺は山田を殺してもいないし、俺の口も滑っていません」
「じゃ何時やったんだ」
「一度もやっていません」
「なにが一度もなんだ。訳の分からない事を言うんじゃない」
「何って、山田を一度も殺していないし、俺の口は生まれてこの方一度も滑っていないんだ。俺はスキーもスケートもできない、その俺の口が滑れるわけがない」
「う~ん、こいつ殺人犯と言うより、アホと違いますか」
「残念ながら、そうとしか考えられない」
慣用句:口が滑る。
意味:言ってはならないことをうっかり言ってしまう。

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360. 2019/08/07 水 [笑えるショートショート]

360 語田早雲です、話に入ります。
「人はね―、地道にやらないと、何事も上手くいかないんだよ」
「僕の父さんは痔持ちですが、上手くいかないんでしょうか」
「ん、なんだって。地道じゃなくて、いま何て言ったんだい」
「えっ、痔持ちと言ったんですが、間違いですか」
「きみー、地道と痔持ちじゃ月とすっぽんだよ」
「と言う事は、痔持ちだと何ごとも上手くいかないんですね」
「いや、なったことがないから分からないけど、大変だと思うよ」
「でも、痔持ちで痛い上に、なんでも上手くいかないなんて可哀そうです。毎日頑張っている父さんのことを思うと切ないですう~~」
「いや、そのなんて言うか、君のお父さんの痔がどの程度か知らないが、痔持ちだから何ごとも上手くいかないなんて事はないよ。大丈夫だよ」
「だと良いんですが」
「変なことを言って悪かったね」
「いえ……?」
慣用句:地道。
意味:手堅く着実に物事をすること。地味でまじめなこと。また、そのさま。
慣用句:痔持ち。
意味:痔病を患っている人。

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359 2019/08/06 火 [笑えるショートショート]

359 語田早雲です、話に入ります。
「どうも~遅くなったかしら」
「いや―、俺ここに五十分以上立って待っていたんだよ。空々しいよ」
「ほんと秋の青空って、こういう空の事を言うんですね。青空が空々しくて素敵だわ」
「あのねー、なんて言って良いか分からないんだけど、なんか~」
「いえ、こちらこそこんな秋晴れの日に誘ってくれてありがとう」
「そ、そうかい~。喜んでもらってうれしいよ~な気もしてきたような」
慣用句:空々しい。
意味:いかにも真実みがないこと。

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358. 2019/08/05 月 [笑えるショートショート]

358. 語田早雲です、話に入ります。
「吉崎君、やっと来てくれたね」
「遅くなりまして」
「実は、物は相談なんだが」
「はい、どんな物でしょう」
「な、なんだそれ、物の相談なんかじゃない。いい加減な相槌を打つんじゃない」
「すみません」
「考えてみればわかるだろう。物の相談なんてあるわけない。物に相談することがあると思うのかね」
「間違ってしまって、どうもすみません。改めましてお聞きさせていただきます。どのような相談でしょうか、私にできるようなものですか」
「できると思ったから呼んだんだ。しかし、困った」
「何か問題でも」
「君のどんな物でしょうで、相談事が何だったんか忘れてしまった」
「はあ~私、どうしたらいいんでしょうか」
「それじゃあ、俺の相談事を見つけるところから始めてくれ」
「はあ~い~」
慣用句:物は相談。
意味:物事は相談してみるものである。人に相談すれば、思わぬ名案が浮かぶ事もある。

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357. 2019/ 08/02 金 [笑えるショートショート]

357. 語田早雲です、話に入ります。
「済みませんでした。あの件は、つい言いそびれてしまいまして」
「あのね、お前さんの場合はどう考えても、言い忘れた方じゃないのかね」
「いえ、言い忘れたわけじゃありません、そびれたんです」
「いや、そびれじゃないなー。忘れだ」
「そんなこと、ありません。そびれです~」
「いや、忘れだ」
「あの~、お二人さん。忘れもそびれも結果としてはどちらも同じじゃないですか」
「わかりました。忘れそびれにします。山田君、これで良いね」
「わかりました」
「よろしいですね。課長」
「何と言って良いか分からないが、二人が納得しているんだから、良いんでしょうね」
慣用句:言いそびれる。
意味:言いたいことが言い出せないで終わる。言い出す機会を失う。
解説者:そびれるって言葉は面白いですね。食いそびれる、話しそびれるなんて使い方があります。どんどん使ってください。

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356. 2019/ 08/01 木 [笑えるショートショート]

356. 語田早雲です、話に入ります。
「本当に、こんな碌(ろく)でもない男になりやがって、ああ情けない」
「おやじ、俺を責めるなよ。俺は五でもなければ七でもない、一(かず)男なんだよ.だから、六じゃないんだ」
「う~ん、そう言えばそうだな。まあ、なるようになるか」
「そうこなくっちゃ」
慣用句:碌でもない。
意味:なんのねうちもないのこと。
解説者:どうも、六でもない話になりまして、すみません。
ついでに、碌とは:打ち消しの語を伴って、物事の正常でないこと、まともでないこと、満足できる状態でないこと、また、そのさまを表すこと。
追記:全国の一郎さん、三郎さん、四朗さん、五郎さん、あなた方はだいじょうぶです。安心してください。六ではないですから。

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355. 2019/7/31 水 [笑えるショートショート]

355. 語田早雲です、話に入ります。
「良いか、俺がこうやって、噛んでふくめるように説明しているんだから、分かってもらわないと困るんだよ」
「でも、吉崎先生。噛んでふくめるじゃなくて、噛んで包むじゃないですか」
「はあ、山田。お前なにが言いたいんだ」
「だって、先生。チューインガムは噛んだら銀紙に包まないと」
「う~ん、そうだった。先生の間違いだ。じゃあこれで、お終いだよ。早く御帰り」
「はい、先生。ありがとうございました」
慣用句:噛んで含める。
意味: よく理解できるように丁寧に言い聞かせる。

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354. 2019/7/30 火 [笑えるショートショート]

354. 語田早雲です、話に入ります。
「スミマセン、スミマセンココハドコデスカ、オシエテクダサイ」
「分からないですか。貴方の前です」
「アアー、コレデスカ」
「はい」
「アリガトウゴザイマス」
「いえ、どういたしまして。早く飲んだ方が美味しいですよ」
「ハイ」
常用句:ここはどこですか。
意味:解説不要。でも、勘違いしている人がいるとまずいので、書いておきます。ココアのある場所の事ではないです。

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353. 2019/7/29 月 [笑えるショートショート]

353. 語田早雲です、話に入ります。
「吉田さんて、ああ見えても毛なみが良いんですよ」
「えっ、そうですかね。僕はそうは思わないな」
「あのね、へんなことですねてもらっても困るんだけど」
「はあー、僕のどこがすねているんですか。いい加減なことを言わないでください。たがが毛なみの話じゃないですか。すねる理由なんかないですね」
「じゃあ、君は吉田さんの何を知っているんだ」
「知っていますよ。彼女の髪はサラサラしたストレートヘアーです。それにパーマもかけませんから、いつ見ても髪に波はないですね」
「いや、そっちの毛波みの事ではないですよ」
「はあ~、毛波みにあっちとそっちがあるんですか。知らなかった。どっちの毛波みのことですか。まさか陰毛の事ではないですよね」
「う~ん、どう説明したらいいんだ。一体毛並みってなんなんだ」
「なにを言っているです。こっちが聞きたいくらいだ」
慣用句:毛並みが良い。
意味: 動物の毛の生えそろっているぐあい。血筋・家柄。

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352. 2019/7/26 金 [笑えるショートショート]

352. 語田早雲です、話に入ります。
「吉田女史は本当に綺麗だね」
「そうですよね。僕なんか、すれ違うたびにウットリとしてしまいそうです」
「ああ言うのを、持って生まれた美貌って言うんだろうね」
「じゃあ、大変だったんでしょうね」
「はあ~、何が大変なんだね」
「だって、美貌を持って生まれたんですから、顔などの持つところに色々気を使ったんでしょう。赤ん坊がそんなことしたんですから凄いとしか言いようがありません。僕なんかどこを持てばいいのかさっぱり分からなかったから、こんな顔になったんでしょうね」
「う~ん、間違っているはずなんだけど、否定もできないね」
「ほんとうですね」
慣用句:持って生まれた。
意味:生まれた時から身に備わっている。

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351. 2019/7/25 木 [笑えるショートショート]

351. kataridasou un
「吉田くんって、若いのに骨があるよね」
「やはり、わかりますか」
「ああ、わかるね」
「外から見ただけじゃ分かりませんが、よくわかりましたね」
「まあ俺も歳と共に色々なものが見えるようになったんだろうね」
「課長もさすがですね。僕は本人から聞きました」
「えっ、何を聞いたの」
「彼は普通の体格に見えますよね」
「体格がどうしたと言うのかね」
「実は彼、肋骨と背骨が普通の人より一本ずつ多いんですよ」
「そうだったのか、そんなに多ければ、他のみんなよりも骨があるわなー」
慣用句:骨がある。
意味:気骨がある。精神的な強さを持っている。

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350. 2019/7/24 水 [笑えるショートショート]

350. 語田早雲です、話に入ります。
「吉田さんって、手くせが悪いって山田から聞いたんですけど、本当ですか」
「ああ、本当だ。俺は残念ながら、コンビニで見てしまったよ。素知らぬふりのうまさから見ると、昔からやっているんじゃないのかな」
「本当ですか。人当たりは良いんですがね」
「ああ言うのは止められないんだろうね」
「将来の事を考えると、可哀そうでもありますよね」
「それに比べれば、杉田は幸せだな」
「えっ、僕がですか」
「だってお前は、手癖が悪くなくて、手が焼けるだけだから」
「はあ~、ほめてもらっているんですか」
「まあ、ついでにな」
慣用句:手癖が悪い。
意味:盗みをする癖がある。女癖が悪い。
慣用句:手が焼ける。
意味:てこずる。もてあます。

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349. 2019/7/23 火 [笑えるショートショート]

349. 語田早雲です、話に入ります。
「吉田さん。明日の試合頑張ってください。会社のみんなで応援に行きます」
「そうですか。そこまで言われたら、こんな私でも腕がなりますね」
「ほう、それはすごいですね。みんな聞いたか。吉田さんは腕が鳴るんだって、さすがたいしたものだ」
「いえ、それほどでも」
「じゃあ吉田さん、ちょっと聞かせてもらえませんか」
「なにをです」
「えっなにをって、腕の音ですよ。私まだ腕が鳴った音なんて聞いた事ないんです。お願いします」
「はあ~、腕の音って、う~ん」
「やはり試合にならないと、出ないものなんですかね」
「いや~、なんと言って良いのかちょっと分からないんですが、あ~こまった」
「じゃあ、腕でなくても良いですから、どんな音色か一声出してください」
「すいません、僕にはできません」
「はあ~、あんた嘘をついたな。腕なんか鳴らないんだろう」
「ほんと、口先だけの人だ。明日は取りやめですね」
「そうしましょう。馬鹿馬鹿しい」
「ウウーウ~ン」
「なんだこの男。良い年こいてウソがばれて、泣いていらあ。出口はあっちだ早く帰れ」
「どうせ、あしたの試合は負けに決まっている」
「確かに、フフ」
慣用句:腕が鳴る。
意味:腕前を発揮したくてむずむずするのこと。

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348. 2019/7/22 月 [笑えるショートショート]

348. 語田早雲です、話に入ります。
「ダイソー、ダイソー」
「父さん、俺の名前は泰三だよ。お願いだから自分で名付けた息子の名前を間違えないでくれよ」
「悪かった。ついつい間違えてしまうんだよ。便利だからなー」
「はあ~」
解説者:ダイソーは慣用句ではありません。

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347 2019/7/19 金 [笑えるショートショート]

347 語田早雲です、話に入ります。
「吉田くん。なぜそんなに怒っているのかね。返事もしてくれないね」
「怒っている原因が分からないのなら、胸に手を当てて考えてみたまえ」
「う~ん、返事がないね。それじゃあ僕が胸に手を当ててやろう、そうすれば理由がわかるかもしれないよ」
「うるせえ、変態親父。お前が嫌いなだけなんだよ」
慣用句:胸に手を当てる。
意味:気持ちを落ち着かせてじっくり考える。
解説者:他人に胸に手を当ててもらったら気持は落ちつかないような気もしますが、どうなんでしょう。
まあ、自分の気持ちを落ち着かせるのに人の胸に手を当てても、気持ちは落ち着かないと思いますね。どちらも同じようなものでしょう。
しかし、胸に手を当てるって言葉は、女性の方、特に胸の大きな方と、男の場合、意味と言うよりも先に、掌が感じるものが違いすぎて、男女平等にならない慣用句でね。まずいんじゃないでしょうか。

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346 2019/7/18 木 [笑えるショートショート]

346 語田早雲です、話に入ります。
「山本君って弁が立つんだって」
「えっ、よく知っていますね。でもあれは学生の時のことですし、若気の至りで恥ずかしい話ですから」
「そんな謙遜することもないだろう。人前で堂々とやっても良い事だと思うがな」
「いやあ、恥ずかしくて」
「そんなことはない。今度の忘年会にやってくれないかな」
「いやあ、やめておきましょう。女性の方も大勢いますし、会社のお得意さんも呼ばれているんですよね。それに食べ物や飲み物もあるんですから、そんな所で私の便を立てても、それに正直言うと好きな女性もいますから、見られたくないんです」
「ふう~ん、女性に見られたくないか。それじゃあ今度、男達だけの時にやってもらおうか」
「わかりました、その時はがんばってみます」
「しかし、山田君は若いのに謙遜家だね」
慣用句:弁が立つ。
意味:演説や話が上手である。
解説者:弁については前にもやりました。今回は上品になるように努力しました。どうも弁ものが好きで、やめられないようです。

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345 2019/7/17 水 [笑えるショートショート]

345 語田早雲です、話に入ります。
「うるさいなー酒を飲む席で、お前らの話を聞いていると、反吐が出るわ~」
「すいません、おえっ、僕もです。手洗いに行かせてもらいます」
「えっ、そ、そうなの大丈夫……」
「ありがとうご~おえっ……、うっぷ」
「いいから、いそいでー」
慣用句:反吐が出る。
意味:非常に不快な気持ちになる。

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344 2019/7/16 火 [笑えるショートショート]

344 予定 2019/7/16 火
「お前って、本当に尻の穴の小さい男だね」
「う~ん、そう言う事か」
「な、なんだ。急に立ち上がって、俺に喧嘩でも売るつもりか-」
「いやー、ここ一週間ほど便秘がひどくてさー」
「なんだと、何が言いたいんだ」
「教えてくれてありがとう」
「はあ~」
「だって、尻の穴が小さいから便秘なんだよね。病院に行って来るわ」
「う~ん」
「やはり、肛門科だよね」
「う~んこうもんか、他にねえだろうな」
慣用句:尻の穴が小さい。
意味:度量(心の広さ)がない。
解説者:肛門科に行くには度量でなくて、度胸が必要です。

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343 2019/7/12 金 [笑えるショートショート]

343 語田早雲です、話に入ります。
「吉田君、あの川田君とは知り合いだよね」
「ええ、月に一度ぐらいは飲みに行きます。良い人ですよ」
「実は、彼は口が軽いから、今回のプロジェクトから外した方がいいと言っている者が二三人いるんだが、君はどう思う」
「いやあ、それはないですね。課長も知っているでしょうが、あの大きな顔は、あの大きな顎があるから大きく見えるんですよ。彼が話すときは、アゴが動かなくて顔の方が上下するくらいですから」
「それはすごいね。でもそれが、今の話とどんな繋がりがあるんだね」
「つまり、あれだけの大きくて重い顎ですから、どう頑張ったって、口が軽くはなりません」
「なるほどー、吉田くんの炯(けい)眼(がん)には、いつも感服(かんぷく)するよ」
慣用句:口が軽い。
意味:おしゃべりで、言ってはいけないことまで言ってしまう。

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341  2019/7/10 水 [笑えるショートショート]

341 語田早雲です、話に入ります。
「今までやってきたことは、大失敗だった。白紙に返して、やり直しだ」
「わかりました。それでは、A4にしますか。B3にしますか」
「なんだとー、A4、B3とはなんのことだ」
「白紙に返すためには、新しい紙が必要です。丁度切れていますから」
「う~ん、君も白紙に返すことにした」
慣用句:白紙に返す。
意味:それまでの経緯をなかったものとして、もとの状態に返す。

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340 2019/7/9 火 [笑えるショートショート]

340 予定 2019/7/9 火
「お前って、虫が良すぎるよな」
「えっ僕が、虫が良すぎるんですか。初めて聞きました。僕の事を友達のみんなは人が良すぎるって言いますよ」
「いや、それはないなー、なんかの間違いだろー」
「おかしいなー、だって僕、人間ですから」
「な、なんだとー。たしかに人間だけどさ~、それは全然違うだろー」
「なにがです」
「う~ん、何がなんだか分からないが腹の虫が納まらない」
慣用句:虫が良すぎる。
意味: 身勝手にも程がある。
慣用句:腹の虫が納まらない。
意味: どうしようもなく腹が立つ。

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339. 2019/7/8 月 [笑えるショートショート]

339 語田早雲です、話に入ります。
「これじゃあ、足が出るな。もっと予算を下げないと」
「しかし課長、バス料金も値上がりしまして、厳しい状況なんです」
「良子くん。若い女性がそんな所で、スカートをめくって足を出して、何しているんですか」
「あっ、見えちゃいました。ちょっと痒くてかいちゃたんです。いやだーみなさん、こっちを見ないでください。恥ずかしいわ」
「しょうがない。部長に相談して、もうちょっとお足を出してもらうか。二年に一度の社員旅行なんだから」
「そうしていただければ、みんなも喜びます」
慣用句:足が出る。
意味: 予算または収入よりも出費が多くなる。赤字になる。隠しごとが現れる。ぼろがでる。

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338 2019/7/5 金 [笑えるショートショート]

338 予定 2019/7/5 金
「お父さん、この虫生きているの」
「なんか恰好が変だ。倒れているのかな、生きていたらこんな恰好で葉の上にいないよ。今にも落ちそうだね」
「あっ、飛んだよ。お父さん、間違っていたね」
「いやあ、虫の息だったものだから、誰だってわからないよ」
「父さん、虫の良い言い訳だね」
「うっ、虫唾が走ってしまった」
「今、何て言ったの」
「なにも言っていないよ~」
慣用句:虫の息。
意味:呼吸がいまにも絶えそうに弱々しいこと。そのような呼吸。
慣用句:虫唾が走る。
意味:胸がむかむかするほど不快である。

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337. 2019/7/4 木 [笑えるショートショート]

337 語田早雲です、話に入ります。
「いいか、手を抜くんじゃない」
「そんな事を言っても、若頭、内の仕事は手を抜くことも必要なんです」
「なんだと、俺の言っている事に逆らうのか」
「でも、吉田さんの言っている事も間違いじゃありません」
「おい、山田。いつから意見を言えるようになったんだ」
「じゃあ、入れた手は抜けないんですか。そんな事をしたら」
「そんな事をしたらだと、ふざけるな」
「でも、手入れをした糠床から手が抜けなかったら、糠床もかついで家に帰るんですか。車にも乗れやしない、どうしたらいいんです」
「そんなことより、小便はどうするんだ。尿瓶を使うのか、それとも垂れ流しか」
「う~ん、確かに手が抜けなかったらと思うと、怖くて手入れも出来ません、私この仕事辞めさせていただきます」
「私も、やめさせていただきます。ここに勤めていたら、結婚も出来なくなるわ」
「そうよね、仕事中におもらしをしなければならない仕事なんて、最低です」
「そうだね、残念ながら俺も止めるわ。手が抜けない、ましてや手入れもできない糠床なんて、すぐ腐ります。若頭、そう言うことです。手を入れない新しい糠床ができたら教えてください。みなさん、お世話になりました」
「そこらじゅう、ションベンだらけの漬け物屋の、漬物食う奴なんかいるわけがねえ」
「ウンコもあるよ」
「たしかに」
「みんなすまん、俺が悪かった。そのなんて言って良いか、糠床には手を入れても良いんですよ。もちろん、手は糠床から出しても、良いんです。わかってください。お願いします」
「でも、手を抜くなって、おっしゃったじゃありませんか、それと、今の話とは、どう繋がっているんです。説明してください」
「ううん、糠床を手入れしている手は抜いても良いんですけど、他の事で手を抜いてはだめだと言う意味なんです。わっかってください」
「他の事で、手を抜くのか。どんなことで手を抜くんでしょうね。ちょっと思いつかないな。俺たち糠床からしか手を抜かないからね」
「う~ん、確かに。人の手を腕から抜いたら傷害事件ですよ。怖いですね」
「怖いわ、そんなこと言わないでよ」
慣用句:手を抜く。
意味:必要な手間を省く。仕事などをいいかげんにする。

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336 2019/7/3 水 [笑えるショートショート]

336 語田早雲です、話に入ります。
「良子さん、ごめん」
「なに、和夫さん」
「実は、謝らないといけないんだ」
「なにを謝ると言うの、私たちの間に何も問題なんかないわよね」
「いや、そのなんて言って良いか分からないんだけれど、二日前にスケートとスキーの話ししたよね」
「ええ、それがどうしたの」
「それが、嫌われると思って言えなかったんだけど、スケートもスキーも怖くてできないんだ、だからスキー旅行はやめにしたいんだ。ごめん」
「でも、なんでスキーが得意だって言ったの」
「ごめん、あんな状況では、ああ言うしかなかったんだ」
「わかったは、あなたはスケートもスキーも滑ることができないけど、口を滑らせるのがうまいから、帳消しにしてあげるわ」
「ありがとう、良子さん」
慣用句:口が滑る。
意味:言ってはならないことをうっかり言ってしまう。

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